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先延ばし癖はどうして治らないのか 先延ばしのメカニズムを知って克服する(その2)

先延ばし

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双曲割引――目先にとらわれてブレる

動物のように目先にとらわれる

目先の利益

時間割引率のもっともやっかいな性質は、直近の選択ほど時間割引率が高くなったり、将来より現在の利益に大きなウエイトが置かれてしまう傾向があるということ。

 

90日後に予定されている1万円の受け取りを1週間延期する場合、いくらの金利を要求するか。

(平均)年率47.4% 利息にして約91円

2日後に予定されている1万円の受け取りを1週間延期する場合

(平均)年率52.8% 利息にして約101円

 

「双曲割引」

近い将来の時間割引率が、遠い将来の時間割引率より高くなる傾向のこと。

自滅的な後回しや先送り

後回しや先送り

双曲割引の下では、1万円の受け取りについて3ヶ月先のことであれば91円もらえば1週間待てると答えた同じ回答者が、2日前になると101円もらえないと待てなくなるようなことが生じる。

 

周到に計画したはずが時間が経って実行に移す直前になると、時間割引率が跳ね上がって我慢がきかなくなる。

面倒な計画は後回しにされ、すぐに得られる満足が前倒しにされてしまう。

 

「後回し」「先延ばし」は双曲割引がもたらす典型的な行動パターン。

自制の問題――天使と悪魔の葛藤

天秤にかける

双曲割引の下では、目先の利益が大きく見えてしまう自分がいて、利害の衝突が生じる。

その葛藤の状況を放っておけば、自分は自分の短期的な満足を優先させて長期的な計画をドミノ式にダメにし、結果的に大きな損害をもたらす。

 

長期のことを考える自分(天使)

短期の利益に目がいく自分(悪魔)

 

天使は低い時間割引率によって立派な長期の行動計画を立案。

しかし実行は、せっかちな悪魔の手に委ねられる。

せっかちな実行者はせっかくの長期計画を台無しにして、短期利益に基づいた放縦や不摂生を行うことになる。

賢い人とそうでない人

賢い人

双曲的な人であっても、分かりやすい形で自滅する人ばかりではない。

面倒な仕事を後回しにしたい誘惑にとらわれても、その仕事を締切まで持ち越さずに早めに済ませてしまう人もいる。

 

この人たちは、自分の悪魔を知った上で誘惑に負けて仕事を後回しにすると、明日の自分が同じようにゆるい選択をしてしまうということを自覚している。

 

将来のダメな自分を正しく悲観している人は「賢明」な選択者

将来のダメな自分を過信している人は「単純」な選択者

 

「賢い」人は、仕事を後回しにすると将来のダメな自分達によってどんどん先送りされるとわかっている。

 

例えば、仕事に取りかかるのを明日の自分に任せて「“今日だけ”飲み会に参加する」ということは実行不可能だと認識済み。

よって仕事の計画を立て、計画は矛盾なく遂行されるのである。

 

「賢明」な選択者・・・ブレない実行者

「単純」な選択者・・・ブレまくり

 

計画をよく変える人や約束事をドタキャンする人は、選択者や計画者として「賢明」ではなく将来のゆるい自分を過信している。

 

ただ「賢明」であることで、双曲割引の下での選択が常に改善されるかといえば必ずしもそうとは限らない。

 

明日の意志力をまったく信じていない「賢明」な人は、面倒な仕事を先送りしないという意味で自滅選択をしなくなるが、逆に必要以上に仕事を早くしてしまうという危険にさらされる。

 

「賢明」さは、過度の節制というべき行き過ぎた選択を引き起こす可能性がある。

楽しいことをいつ行うのか、利益をいつ取るのかという場合にも「賢明」さが逆説的な影響をもたらす。

 

双曲割引の下では「単純」な人によって楽しいことは前倒しにされるわけだが、明日のゆるい自分を織り込む「賢い」人の場合、その前倒しがさらにひどくなる。

 

明日の自分は明後日までリンゴを熟すのを待てないということを今日の段階で理解することで、どうせ青いリンゴしか食べられないのならいっそ今日食べてしまおうという選択をしてしまう。

 

その結果、「賢い」選択者は「単純」な人よりももっと青くて酸っぱいリンゴを食べることになるのである。

 

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