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【生き辛い】パーソナリティ障害の克服 不幸を脱却して本当の幸せをつかむ方法

パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

生きづらさや社会に蔓延する問題の背景にある共通する原因「パーソナリティ障害」

パーソナリティ障害は、偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活に支障をきたした状態。

「性格の偏りのために、自分で苦しんだり、周囲を苦しめるもの」

 

程度の差はあれ、現代人はパーソナリティの問題を抱えている。

程度が重く、社会生活や日常生活に難しさを感じている人も増えている。

自分をうまく活かす生き方が見つけられず、迷路に陥っている。

うまく人とつながれずに孤独の中で身を縮めていたり、人間関係の中で空回りして、へとへとにくたびれている。

 

どうすれば、自分をうまく活かせる生き方ができるのか。

どうすれば、もっと楽に人とつながれるのか。

 

そのためには、まず自分を知ること。

そして、相手を知ること。

パーソナリティについて理解を深めることは、自分に合った生き方や人とのつながり方を知る助けとなる。

 

パーソナリティ障害は苦しさや困難を引き起こすが、同時に大きな力を生み出す可能性を秘めている。

その人に会った生き方が選べるかどうかが、運命の分かれ目となる。

 

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パーソナリティ障害の本質

自己愛の病理

パーソナリティ障害に共通する特徴

  • 自分に強いこだわりを持っている。
  • とても傷つきやすい。

パーソナリティ障害=自己愛の病理

自己愛とは自分を大切にする能力。

それがバランスよく育っていると、人は幸せな人生を歩みやすくなる。

自己愛が健全に育つためには、親によって自己愛の欲求が適度に満たされながら、同時に、親の助力や支配を徐々に脱していくよう導かれる必要がある。

その過程が余りにも急速すぎたり、逆に親が支配を続けたりすると、自己愛の傷つきが生じる。

 

パーソナリティ障害を生むもっとも大きな原因は、多くの場合、親(親の不在も含めて)。

親が子どもに与えてやれるもっとも大切で、かけがいのないものは、自分を大切にする能力。

この能力をたっぷり与えられなかった子どもは、さまざまな生きづらさを抱えることになる。

 

こちらの『パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか』には、パーソナリティ自己診断シートが付いています。

今回はそれぞれのパーソナリティ障害の特徴や接し方の一部を取り上げますが、自分や周りの人のことで何か感じる方、ピンときた方は『パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか』を読んでみることをおすすめします。

本書にはそれぞれのパーソナリティ障害の克服法も記載されています。

障害の克服の必要性

パーソナリティ障害を克服した人は、とても魅力的なパーソナリティとして円熟し、年々周囲の評価も高まり、信頼や愛情に恵まれます。

 

パーソナリティ障害を引きずったまま年を取った人は、周囲から煙たがられ、見せかけだけの関係で結びついた人ばかりに取り巻かれ、本当に信頼できる人は離れていき、次第に孤独になっていきます。

 

どんなに世間的に成功しても、パーソナリティ障害が克服されていなければ、その人の人生は空虚。

その人は生涯にかけて、心の根本的な空虚が成功や金や欲望の満足によっては満たされないことを証明しただけで終わってしまいます。

 

そこそこの年齢になれば、人は自分のパーソナリティに対して責任があり、いつまでも親や不遇な環境のせいにはできないという現実を知ることが大切です。

 

境界性パーソナリティ障害  愛を貪る人々

愛をむさぼる

対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとするなりふりかまわない努力
    注:基準5で取り上げられる自殺行為または自傷行為は含めないこと

  2. 理想化とこき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係様式

  3. 同一性障害:著明で持続的な不安定な自己像または自己感

  4. 自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも2つの領域にわたるもの(例:浪費、性行為、物質乱用、無謀な運転、むちゃ食い)
    注:基準5で取り上げられる自殺行為または自傷行為は含めないこと

  5. 自殺の行動、そぶり、脅し、または自傷行為の繰り返し

  6. 顕著な気分反応性による感情不安定性(例:通常は2~3時間維持し、2~3日以上持続することはまれな、エピソード的に起こる強い不快気分、いらだたしさ、または不安)

  7. 慢性的な空虚感

  8. 不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難(例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのケンカを繰り返す)

  9. 一過性のストレス関連性の妄想様観念または重篤な解離性症状

境界性パーソナリティ障害の特徴

両極端の間をめまぐるしく変動する。

気分と対人関係において顕著に見られる。

昨日は最高にハッピーだったのに、今日は世界の終わりのようなドン底の気分。

些細なことで傷つき、あっという間に気分が最高から最低に・・・。

 

対人関係では愛情飢餓を癒してくれる人を常に求める。

これはという人物に出会うと相手に対する期待が急速に高まり、極度な理想化をし、依存を深めていく。

 

過度な期待に相手が支えきれなくなると、見捨てられるという不安に取りつかれ、必死にしがみついたり、関心を引く行動に走る。

相手が引くと、激しい失望と怒りを覚える。

 

不安定性の根底にあるのは、自己否定感、愛情飢餓、依存対象に観捨てられまいとする心理。

そうした心理がさまざまな有害な行動を起こす。

薬物乱用、性的な無軌道、自傷行為や自殺企画。

 

自分のことが嫌いで存在する価値のないものと考えている。

自分を値打ちのない存在だと思っているので、自分をとても安っぽく扱ってしまう。

少しでも優しい言葉をかけてくれる存在がいれば、あっさりと騙されてしまう。

根底にあるもの

親に対する深いこだわり。

適切な愛情や養育、保護が与えられないと、子どもは親をうまく卒業することができない。

いつまでも親を求め続けている。

接し方のコツ

境界性パーソナリティ障害の人の援助は難しい。

援助が依存を生み、次第に援助者さえも飲みこんでいく。

 

境界性パーソナリティ障害の人は、底なしの愛情飢餓を抱えている。

援助者が優しさや愛情で一方的に満たしてやろうとすると、愛情飢餓はさらに深まり悪化、愛情を際限なく貪ろうとしてしまう。

 

常に限界設定をすることが重要。

ここまではできるがこれ以上はできないとはっきり限界を告げることが、結果的に親切となる。

 

変わらないことも最大の支え。

いい時も悪い時もできるだけ一定の態度で接する。

本人の気分のベクトルを打ち消す方向に冷静な視点で言葉をかけ、いい時も悪い時もあっさりと接する。

そうすることで長く支えになることができ、本当の援助につながる。

 

※ちなみに、すべてのパーソナリティ障害は対応を誤ると、境界性パーソナリティ化しうる。

 

自己愛性パーソナリティ障害 賞賛だけがほしい人々

賞賛だけがほしい

誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 自己の重要性に関する誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)

  2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。

  3. 自分が“特別”であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人たちに(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じている。

  4. 過剰な賞賛を求める。

  5. 特権意識、つまり、特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。

  6. 対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。

  7. 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。

  8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。

  9. 尊大で傲慢な行動、または態度

自己愛性パーソナリティ障害の特徴

自分は特別な存在だと思っており、それにふさわしい華やかな成功をいつも夢見ている。

特別な存在である自分に、他人は便宜を図ったり、賞賛したり、特別扱いしたりするのが当然だと考える。

 

見た目に華があり、注目を引く服装をしている。

もったいぶった口調、自分が重要人物であるかのような言動。

有名人との関係を、さも親友のように話したりすることもある。

 

苦痛に対してはどんな些細なことも我慢できない。

痒みや空腹さえ、激しい不機嫌の原因。

 

欠点を指摘されることはすべてを否定されているように思え、非難されると耳を貸さずに怒りだす。

非難によって不完全性、欠点が暴露されることを恐れて、引きこもりになることもある。

 

共感性の乏しさや搾取的な態度から、しばしば虐待や攻撃に手を染める。

反撃されにくい弱者に対するのが特徴で、強制わいせつやセクハラ、ストーキング、DV(家庭内暴力)のオフェンダーには自己愛性パーソナリティ障害が多い。

根底にあるもの

幼く万能感に満ちた「誇大自己」や「親の理想像」が、その時期に親によって適切に満たされなかったために、それが残存して歪な発達を遂げた。

自己否定による落ち込みを避けるために、誇大ともいえる自信をふりかざす「自己愛型防衛」によって自分を守っている。

接し方のコツ

自己愛性パーソナリティ障害の人は、いつでも自分が正しいと思っている。

自分を省みることが非常に困難。

したがって、気分を害さないように忠告するのは至難の業。

 

義理や道理を説くより、不安や嫉妬心、功名心を刺激する。

自己愛性パーソナリティ障害の人は基本的に小心で、嫉妬深く、負けん気が強いので、不利益な事態について触れたり、競争心をつつくだけで有効な動機づけとなる。

 

演技性パーソナリティ障害 主人公を演じる人々

主人公を演じる

過度な情緒性と人の注意を引こうとする広範な様式で、成人早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。

  2. 他者との交流は、しばしば不適切なほど性的に誘惑的な、または挑発的な行動によって特徴づけられる。

  3. 浅薄ですばやく変化する感情表出を示す。

  4. 自分への関心を引くために絶えず身体的外見を用いる。

  5. 適度に印象的だが内容がない話し方をする。

  6. 自己演劇化、芝居がかった態度、誇張した情緒表現を示す。

  7. 被暗示的、つまり他人または環境の影響を受けやすい。

  8. 対人関係を実際以上に親密なものとみなす。

演技性パーソナリティ障害の特徴

他人を魅了しなければ、自分が無価値になるという思い込み。

自分の前にいる者を魅了し、驚かし、注意を惹きつけることが、自分の存在を保つために何よりも重要。

 

そのために、自分自身ではなく周囲にアピールする役柄を演じる。

関心や注目を引くためになら、自分をおとしめたり、傷つけたりすることも平気でやってしまう。

 

情動性が高く、自殺という不幸な転機をとったり、情事や薬物乱用、犯罪にもかかわりやすい。

 

絶えず他者を魅了するが、ことに異性を魅了することに熱心。

魅了するために魅了するだけであり、愛情とは無関係な行為。

相手をうっとりさせ、心を射止め、素敵な一夜を過ごせばそれでショーは完結。

 

最高のセックスパートナーだが、最高の配偶者ではない。

家庭生活は寒気がするだけの代物。

根底にあるもの

父親や母親が親である以上に、男であり女であるという事実が露出するような状況があると、子どもは演技性パーソナリティ障害になりやすい。

 

もっともありふれた事情は、父親や母親の不倫や異性問題。

母親が父親の愛情を得るのに一生懸命な姿を見せたりする状況は、子どもを性的誘惑者にしてしまう危険を生む。

接し方のコツ

演技や嘘に気づいても、それを面と向かって指摘しないのが原則。

嘘や演技的な態度により、当人にメリットや満足ばかり与えられることがないよう注意深く配慮。

行動の裏にある意味の方に目を向け、それをもっと健全な形で満たすようにする。

 

たいていは愛情と関心を求める行為であるから、その点を汲むように心掛け、根気よく接していく。

必要な関心が払われ、気持ちが汲みとられるようになると嘘も影を潜めていく。

 

反社会性パーソナリティ障害 悪を生きがいにする人々

悪を生きがいにする

他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、15歳以降起こっており、以下のうち3つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 法にかなう行動という点で社会的規範に適合しないこと。これは逮捕の原因になる行為を繰り返し行うことで示される。

  2. 人をだます傾向。これは繰り返し☒をつくこと、偽名を使うこと、または自分の利益や快楽のために人をだますことによって示される。

  3. 衝動性または将来の計画を立てられないこと

  4. いらだたしさおよび攻撃性。これは身体的なケンカまたは暴力を繰り返すことによって示される。

  5. 自分または他人の安全を考えない向こう見ずさ

  6. 一貫して無責任であること。これは仕事を安定して続けられない、または経済的な義務を果たさない、ということを繰り返すことによって示される。

  7. 良心の呵責の欠如。これは他人を傷つけたり、いじめたり、または他人のものを盗んだりしたことに無関心であったり、それを正当化したりすることによって示される。

反社会的パーソナリティ障害の特徴

他者に対する冷酷な搾取。

相手が裏切っても決して傷つかないように、最初から人を信じない。

裏切られるよりも先に裏切り、自分を信じている相手であれ、金のために平気で売り飛ばす。

 

平然とそうすることができる自分に強さを感じ満足する。

他者を害することを躊躇したり、情けをかけることは格好悪いことだと思っている。

 

社会的な規範や通念を軽視したり、敵視する。

法律を無視することにある種の快感を覚え、そこに自分の強さや存在を実感。

タブーの観念が育っていないか、壊れてしまっている。

根底にあるもの

父なる存在への失望と反抗。

それが思春期に決着せず、生涯引きずられている。

父親への反抗の背後にあるものは、父親の愛情と承認を求める気持ち。

接し方のコツ

反社会性パーソナリティ障害の人は、生まれてからずっと否定され続けた人生を歩んでいることが少なくない。

だから、できるだけ否定的な対応を避けることが原則。

不信を心に抱いて接したら、相手もこちらに不信を抱く。

あらゆる先入観を排除して、ニュートラルに接する。

 

挑発的な言動で、こちらを冷静でいられなくしたり、敵意を催させるような挙に出ることがある。

通常の人がストレス状況と感じるような緊迫した状態が、むしろ快適に感じられるため、一種の気晴らしや気持ちの発散に相手かまわずこうした言動が出ることがある。

 

それは、挑発であると同時にテストでもある。

そうすることで相手の度量を図っている。

挑発に対して冷静さを維持すること。

 

行動や言動に反応するのではなく、その背後に目を向ける。

「何かあったのか?」の一言で空気が変わることは多い。

挑発に乗らないことで、信頼関係は少しづつ築かれていく。

忍耐と受け止める度量が必要とされる。

 

妄想性パーソナリティ 信じられない人々

人を信じられない

他人の動機を悪意あるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さが成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 十分な根拠もないのに、他人が自分を利用する、危害を加える、またはだますという疑いを持つ。

  2. 友人または仲間の誠実さや信頼を不当に疑い、それに心を奪われている。

  3. 情報が自分に不利に用いられるという根拠のない恐れのために、他人に秘密を打ち明けたがらない。

  4. 悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなす、または脅す意味が隠されていると読む。

  5. 恨みをいだき続ける。つまり、侮辱されたこと、傷つけられたこと、または軽蔑されたことを許さない。

  6. 自分の性格または批判に対して他人にはわからないような攻撃を感じ取り、すぐに怒って反応する、または逆襲する。

  7. 配偶者または性的伴侶の貞操に対して、繰り返し道理に合わない疑念を持つ。

妄想性パーソナリティ障害の特徴

人を心から信じることができない。

親密な関係において、常に裏切られるのではないかという思いに駆られるため、適度な距離を置く。

親しさを楽しむということができない。

 

親しくなることは、疑いと苦しみの始まり。

親しい者を監視したいという衝動を覚えたり、親しい者の行動を把握しようとする。

相手が困惑したり、関係から撤退しようとすると猜疑心は一気に燃え盛る。

 

配偶者に対しても、いつか裏切るに違いないという確信を持ち、根拠の薄い思い込みによって不当な疑いを抱き続ける。

配偶者が外出したり、同性の友人に会うことさえ嫌う。

激しい家庭内暴力の原因となることも多い。

 

孤独で傷つきやすく、優しさや愛情を示す者に対しても、最初はとても警戒的で心を開くのに臆病。

だが、いったん心を開き始めると、相手の存在は非常に特別なものとなる。

相手が自分のためだけに存在するかのような思い込みに陥っていく。

 

親切を好意と解釈し、恋愛妄想を膨らませていく。

勝手な思い込みが期待外れな結果に終わると、逆恨みへと向かう。

ねちっこく、執着傾向が強く、手ごわいストーカーになる。

根底にあるもの

多くの場合、父親に愛されなかった、あるいは恐れていたことに由来している。

愛という不確かで手に入らないものの代わりに、もっと信用のおけるものとして、秩序や階級、法というものに関心を置く。

 

妄想性パーソナリティ障害は、古代ローマの昔から独裁者に多い病。

絶対権力を手にした万能感と、裏切り者によって権力の座を奪われるかもしれないという不安が、独裁者の心を蝕んでいく。

接し方のコツ

みだりに親しくならない。

親しくなってもほどよい距離を忘れないこと。

心を許した素振りを見せることが、その後の災厄を招く。

 

親身になって接すると、妄想性パーソナリティの「相手を信じられない心」が逆説的な反応を引き起こしていく。

つまり、他人など信じられないという当人の確信を証明しようとして、無理な要求を持ち出してくる。

それを拒否すると裏切りと受け止め、欺かれたかのように感じ、激しい怒りと復讐心を募らせる。

 

権力ゲームに巻き込まれないこと。

競ったり、戦うつもりはないことをはっきり言う必要がある。

 

妄想性パーソナリティ障害の根源には、父親を求める気持ちがある。

父親は強く、びくともしない存在でなければならない。

当人の揺さぶりに対して、慌てることは最もしてはいけないこと。

毅然とした態度で威厳を失わない接し方が大事。

逃げ腰になって背中を見せることは危険。

当人を失望させるようなふるまいは、逆に当人を逆上させることになる。

 

失調型パーソナリティ障害 頭の中で生きている人々

頭の中で生きている

親密な関係では急に気楽でいられなくなること、そうした関係を形成する能力が足りないこと、および認知的または知覚的歪曲と行動の奇妙さのあることの目立った、社会的および対人関係的な欠陥の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 関係念慮(関係妄想は含まない)

  2. 行動に影響し、下位文化的規範に合わない奇異な信念、または魔術的思考(例:迷信深いこと、千里眼、テレパシー、または"第六感"を感じること:小児および青年では、奇異な空想または思い込み)

  3. 普通ではない知覚体験、身体的錯覚も含む。

  4. 奇異な考え方と話し方(例:あいまい、まわりくどい、抽象的、細部にこだわりすぎ、紋切り型)

  5. 疑い深さ、または妄想様観念

  6. 不適切な、または限定された感情

  7. 奇異な、奇妙な、または特異な行動または外見

  8. 第一度親族以外には、親しい友人または信頼できる人がいない。

  9. 過剰な社会不安があり、それは慣れによって軽減せず、また自己卑下的な判断よりも妄想的恐怖を伴う傾向がある。

失調型(スキゾタイパル)パーソナリティ障害の特徴

一言でいえば頭で生きている。

奇妙でユニークな思考や直感が、常に生活や行動に影響を及ぼしている。

何も考えていないようだが、頭の中の思考は驚くほど活発で、常に頭の中で対話していたり、自分に向かって語りかけている。

それが、独り言や思い出し笑いになって出てしまうこともある。

 

周囲の者には風変りに映る。

しかし、事情を知るとそれなりにきちんとした理由があることがわかる。

通常の流儀と食い違ったり、かけ離れたりすることに頓着しない。

自分のスタイルに従い、マイペースで生きていこうとする。

常識的な周囲としばしば摩擦を生じたり、変人扱いされることも多い。

 

どこか異星人のような浮世離れした雰囲気を持つ。

よくいえば精神性の高さ、悪くいえば非現実的な傾向。

 

外見などどうでもいいと思っている。

服装にも関心がなく、体を覆えていればいいというくらいの考え。

乗っている車も、たいてい見栄えのしないポンコツで洗車もしないことが多い。

見た目を飾ることに労力や時間をかけることを馬鹿げていると思っている。

 

ライフスタイルは基本的にマイペースで、周囲に合わせることが苦手。

チームワークでする仕事には向いておらず、自分でできる仕事に向いている。

根底にあるもの

統合失調症に近い、あるいは同じ遺伝的素質を持ちながら、環境的因子や発病を抑制するほかの素因によって、統合失調症を発症していない状態と考えるのが一般的。

 

したがって、他のパーソナリティ障害と異なり、遺伝的要素の関与が比較的大きい。

一般人口の約3%が該当するといわれている。

接し方のコツ

いくら身近なことをきちんとやれといっても、なかなか改善は望み難い。

できないところばかりに目を向けても、本人の能力を引き出すことにつながらない。

いっそのことそういう難点は目をつむって、得意な面に目を向ける方が生産的。

 

うまく受容し、適材適所を見つけることが才能を発揮することにつながる。

逆にそうした努力をおざなりにすると、不適応を起こし、追いつめて攻撃的にしてしまうこともある。

育て方と使い方にかかっている。

 

シゾイドパーソナリティ障害 親密な関係を求めない人々

親密な関係を求めない

社会的関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定などの広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 家族の一員であることを含めて、親密な関係を持ちたいと思わない、またはそれを楽しく感じない。

  2. ほとんどいつも孤立した行動を選択する。

  3. 他人と性体験を持つことに対する興味が、もしあったとしても、少ししかない。

  4. 喜びを感じられるような活動が、もしあったとしても、少ししかない。

  5. 第一度親族以外には、親しい友人または信頼できる友人がいない。

  6. 他人の賞賛や批判に対して無関心に見える。

  7. 情緒的な冷たさ、よそよそしさ、または平板な感情。

シゾイド(統合失調症)パーソナリティ障害の特徴

対人接触を求めない、孤独こそ最高の棲み家、天性の孤独主義。

配偶者を得ることよりも、自分の世界を守ることが優先課題。

 

静かで淡々とした生活を好む。贅沢や華美に走ることを嫌う。

生活は質素で、たとえお金があっても、食事や衣服、住居にお金をかけるということもない。

外見にはあまりこだわらないが、感性や趣味は意外に洗練されている。

 

貪欲さや成金趣味とは正反対で、清貧に生きることが多い。

物質的なものよりも、精神的で内面的な価値に重きを置く。

俗世になじめない、世捨て人のような雰囲気。

修道僧のような人生を歩んだり、本当に世を捨ててホームレスになってしまう人もいる。

 

欲が乏しいということは、物質的な面だけでなく肉体的な面にも及ぶ。

概して禁欲的で、積極的に楽しみを求めたりすることも少ない。

出世欲や名誉欲も余りなく、むしろ俗世の欲にまみれた醜い生存競争の世界から遠ざかりたいと思っている。

 

遁世願望や都会を脱出して、大自然の中で自給自足の生活ができればと思っている人も多い。

実際に何らかの形で、そうした計画を実行する人もいる。

 

喜怒哀楽や感情が淡泊で希薄な傾向。

感情が余りないとか平板だという誤解を受けやすいが、本当は極めて繊細でわずかの感情の動きにも敏感であるがゆえに、強すぎる感情はただ不快に感じるだけなのである。

 

無口だがとても思索的で、宗教的な霊性や芸術的な感性を持っていることも多い。

親しくなると意外に内面は豊かで、興味さえ合えば楽しい話し相手にもなれる。

 

余り口も開かないし、自分から進んで発言もしないので、自分の意見など持ち合わせていないと思うと大間違い。

意外にこだわりの強い意見を持っているし、自分のこだわりや信念には潔癖で頑固。 

接し方のコツ

他人に対して壁を作ることで自分を守っている。

逆にいえば、それだけ自我の殻がデリケートで脆い。

 

このタイプの人と接する場合には、相手の領域に土足で踏み込むようなことはできるだけ避ける。

一般的に親しみを示す距離に近づかれるだけでも、強い脅威を与えてしまう場合がある。

 

プライベートな質問も、このタイプの人には侵略的な作用を及ぼす。

嘘をついたり人を騙すということが基本的にないので、質問に馬鹿正直な答えをしてしまう。

だが、それをいいことに過度に立ち入った話を聞き出したりすると、後で思いがけない反応を起こすことがある。

 

彼らの孤独な領域を侵さないように、慎重に時間をかけて関係を築いていくのがよい。

 

回避性パーソナリティ障害 傷つきを恐れる人々

傷つきを恐れる

社会的制止、不全感、および否定的評価に対する過敏性の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 批判、否認、または拒絶に対する恐怖のために、重要な対人接触のある職業的活動を避ける。

  2. 好かれていると確信できなければ、人と関係を持ちたいと思わない。

  3. 恥をかかされること、または馬鹿にされることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す。

  4. 社会的な状況では、批判されること、または拒絶されることに心がとらわれている。

  5. 不全感のために、新しい対人関係状況で制止が起こる。

  6. 自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、または他の人より劣っていると思っている。

  7. 恥ずかしいことになるかもしれないという理由で、個人的な危険をおかすこと、または何か新しい活動にとりかかることに、異常なほど引っ込み思案である。

回避性パーソナリティ障害の特徴

失敗や傷つくことを極度に怖れる。

自分に自信がなく、失敗するくらいなら最初からやらない方がいいと思っている。

どうせ自分はダメだという思い込みがある。

 

社会で生きることは、楽しみよりも苦痛ばかりが強く感じられてしまう。

新しい楽しみを求めることよりも、失敗したり、いやな思いをする危険ばかりが心配になる。

 

対人関係において傷つけられることに敏感。

傷つけられるくらいなら、一人の方がましだと思っている。

本心では心の触れ合いを求めているが、自分に自信がなく、他人から拒絶されたり、否定されたりして傷つくのを怖れて深い対人関係を避けてしまう。

 

目立つことを嫌う。

注目が自分に集まることを怖れている。

自分がみんなの関心に値しない存在で失望させるだけだと思っている。

態度や物腰もおどおどとして、自信と精彩に欠ける。

自分からわざと嫌われるようなことをしてしまう人もいる。

 

引きこもりになる場合も少なくない。

職場や学校で、恥をかいたり、貶されたり、失敗したことがきっかけとなる。

あるいは目立つ立場に立たされたり、責任を与えられることも回避を強める結果になる。 

根底にあるもの

しばしば身近にいる自己愛性パーソナリティ障害の人のネガのように存在している。

スポットライトの中心にいる自己愛性の人が兄弟や家族にいて、その目立たない影のような存在として、ずっと育ってきたというケースが少なくない。

華やかで成功に満ちた同胞と自分を比べ、自分は劣った存在だという誤った認識を刷り込まれている。

 

それは、親の本人に対する態度や評価が影響している。

親が何らかの理由で、本人に対して否定的な態度をとってきたことが多い。

誉められたことがほとんどないという人が多い。

意識的、無意識的に、低く評価されてきたことが積み重なっている。

接し方のコツ

本人の主体性、気持ちを尊重する。

自分の意志とは無関係なことをやらせ、押しつけた挙句、「そんなこともできないの?」と貶して二重の自己否定の呪縛を与えないこと。

 

ガムテープで口をふさがれて、助けを求めることさえ許されなかったというような気持ちを伴っていることも多い。

無感情、無気力なのも、感じないことで自分を守ってきたから。

 

本人が意思表示するのを待つことが重要。

本人の意思表示が周囲にとって期待はずれであっても、それを尊重する。

 

本人に人生の決定権を委ねる。

本人の人生に決定権と責任を求めていくことが、回避の長期化を防ぎ、自立へと向かわせる。

 

依存性パーソナリティ障害 一人では生きていけない人々

一人では生きていけない

面倒をみてもらいたいという広範で過剰な欲求があり、そのために従属的でしがみつく行動をとり、分離に対する不安を感じる。

成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 日常のことを決めるにも、他の人たちからのありあまるほどの助言と保証がなければできない。

  2. 自分の生活のほとんどの主要な領域で、他人に責任をとってもらうことを必要とする。

  3. 支持または是認を失うことを恐れるために、他人の意見に反対を表明することが困難である。
    注:懲罰に対する現実的な恐怖は含めないこと

  4. 自分自身の考えで計画を始めたり、または物事を行うことが困難である(動機または気力が欠如しているというより、むしろ判断または能力に自信がないためである)。

  5. 他人からの愛育および支持を得るために、不快なことまで自分から進んでするほどやりすぎてしまう。

  6. 自分の面倒をみることができないという誇張された恐怖のために、1人になると不安、または無気力感を感じる。

  7. 1つの親密な関係が終わったときに、自分を世話し支えてくれる基になる別の関係を必死で求める。

  8. 自分が1人残されて、自分で自分の面倒をみることになるという恐怖に、日現実的なまでにとらわれている。

依存性パーソナリティ障害の特徴 

自分の主体性を放棄し、他人に委ねてしまっている。

自分で決めることが苦手。

些細な決定も、親やパートナーや友人に頼ってしまう。

 

相手とケンカをしたり、嫌われるのを怖れて相手に合わせてしまう。

自分の気持ちをいわずに我慢しているうちに、本当は自分が何を望んでいるのか、自分がどういう人物なのか、自分でもわからなくなっていることも多い。

 

周囲の人に左右されたり、流されやすい傾向。

自分の意志や気持ちではなく、周囲の状況に合わせて人生を決定してしまう。

 

孤独が苦手で、自分を支えてくれる人に頼ってしまう。

恋人の選択は、誰でもいいから自分に優しくしてくれる人という甘い基準。

本人には不釣り合いな相手を選ぶことも多い。

本人は相手に依存しているので、バランスの悪さにも気づきにくい。

 

ひどい暴力を振るわれたり、売春させられたりしても男にくっついていたり、アルコール依存症のDV夫と別れられなかったりする女性は依存性パーソナリティの人に多い。

 

自信を持ってはっきりとした態度をとる人に対して心理的に屈服し、畏敬を感じ、うまく利用されてしまうこともある。

根底にあるもの

過保護で、支配的な親に育てられていることが多い。

ちょっとでも困っているとすぐに手助けしたり、親が一番「正しい」と思うことを、子供の気持ちに関係なく知らず知らず強制している。

 

親の方は子供の考えは未熟なので、親が代わりに答えてやるのが賢明な策だと思っている。

そうした子供時代を過ごすうちに、子供はすぐに判断を親に求めたり、親の顔色を見るようになる。

自分で主体的に判断し、行動する能力が育っていない。

接し方のコツ

依存性パーソナリティ障害の人は人に判断を求めたり、対人的な折衝を他人に代行してもらおうとする。

だが、そうした代理行為は本人の判断や臨機応変に対処する能力をますます低下させ、依存を強める結果になる。

 

こうした傾向に気づいたときは、できるだけ早い段階で失敗してもいいから、自分で判断したり、折衝するようにしむけることが重要。

本人がその気になれば、何とか対処することも自分で決めることもできる。

自分で決断するという訓練を積むことが何よりの解決につながる。

 

強迫性パーソナリティ障害 義務感の強すぎる人々

義務感が強すぎる

秩序、安全主義、精神および対人関係の統一性にとらわれ、柔軟性、開放性、効率性が犠牲にされる広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

 

  1. 活動の主要点が見失われるまでに、細目、規則、一覧表、順序、構成、または予定表にとらわれる。

  2. 課題の達成を妨げるような完全主義を示す(例:自分自身の過度に厳密な基準が満たされないという理由で、1つの計画を完成させることができない)。

  3. 娯楽や友人関係を犠牲にしてまで仕事と生産性に過剰にのめり込む(明白な経済的必要性では説明されない)。

  4. 道徳、倫理、または価値観についての事柄に、過度に誠実で良心的かつ融通がきかない(文化的または宗教的同一化では説明されない)。

  5. 感傷的な意味のない物の場合でも、使い古した、または価値のない物を捨てることができない。

  6. 他人が自分のやるやり方どおりに従わない限り、仕事を任せることができない、または一緒に仕事をすることができない。

  7. 自分のためにも他人のためにも、けちなお金の使い方をする。お金は将来の破局に備えて貯えておくべきものと思っている。

  8. 堅苦しさと頑固さを示す。

強迫性パーソナリティ障害の特徴

これまで述べてきたパーソナリティ障害の中で、最も「パーソナリティ障害」らしくない。

とてもきちっとしており、対人関係においても仕事においても、責任と義務を大切にする信頼できる人。

 

自分勝手とか、わがままという形容詞は当てはまらない。

むしろ、自分を抑え、自分に厳しすぎる。

善と悪、正しいことと間違っていることが白黒はっきりしていて、間違いを犯すことは悪であるという強い信念がある。

完璧主義のために、うつ病や心身症に最もなりやすい。

 

一見善人のようなこのタイプも度を過ぎてくると、自分のみならず周囲にも困った影響を与えかねない。

自分の流儀や自分の仕事に細かすぎるほどこだわり、そのこだわりや基準を周囲の者にも押しつけたり求めたりしてしまう。

時には周囲から融通利かないと煙たがられ、孤立してしまうこともある。

 

非常に努力家で、努力すれば必ず成果や見返りが得られるという確信を持っており、頑張ることに最も価値をおいている。

そのため、頑張っても成果が出ない状況に置かれると非常に強いストレスを感じ、徒労感に苛まれる。

 

リラックスすることが苦手。

何事も楽しむということができない。

計画を立て、立てた計画通りに実行することが最善だと信じている。

 

捨てるのが苦手。

物だけでなく、人との関係や仕事や環境といったものまですべてに通じる。

何でも取っておいてしまう心理の背景には、現状を変えたくないという気持ちがある。

 

自宅の窓から見える風景が変わっただけでもうつ病の原因になることもある。

引っ越しうつ病を起こしやすいのもこのタイプ。

環境変化に対して脆い。

逆にいえば、律儀で人との関係を大切にする。

接し方のコツ

責任の範囲や役割分担を明確に決めること。

そうすれば、本人の秩序愛をその領域を完璧にすることに注ぎ込むことができる。

決まりや取り決めがあると本人は安心して、家事であれ、子育てであれ、愛の営みであれ、前向きに取り組める。

 

限界を決めておかないと、本人の完璧主義や支配欲求は際限なく広がり、どんどん仕事を抱え込み疲労してしまう。

 

何事もそうでならないと強く思いがちで、それが実現できないとこの世の終わりのように思い詰めるきらいがある。

パートナーや友人は、選択肢はほかにもたくさんある、どれがベストであるかは誰にもわからない、いい点もあれば悪い点もあるということを常々思い出させてあげる必要がある。